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「あれんじ」 2014年12月6日号

【ママの心配・不安に応える 子育て応援クリニック】
予防接種

Q 予防接種は必ず受けたほうがいいのでしょうか?定期接種と任意接種の差や、気をつけるべきことを教えてください

受けた方がよい定期接種、任意接種も かかりつけ医に相談を

 決められた期間に近くの小児科などで受ける予防接種を定期接種と呼びます。Hib(ヒブ)、肺炎球菌、四種混合、BCG、MR(麻しん風しん混合)、日本脳炎、水痘(みずぼうそう)、子宮頸がんなどがあります。その多くは自治体から費用の補助が出ています。 一方、インフルエンザ、おたふくかぜ、B型肝炎、ロタウイルスなどは自己負担で受ける予防接種で、任意接種と呼ばれています。

 定期接種のほとんどは、受けたほうがよいと考えられているものです。任意接種となっているものでも、年齢や環境によって受けたほうがよいと考えられる場合があるので、かかりつけ医に相談してみてください。


行われるのは予防効果が高く副反応が少ないもの

 予防接種で期待されている効果以外の反応が出ることを副反応と呼びます。接種した部分の腫れ、発熱、発疹などのほか、ごくまれに呼吸困難などが起こることがあります。予防接種のリスクとして副反応が話題になりますが、予防接種を受けないことによる細菌感染やウイルス感染のリスクも考える必要があります。予防効果が高く副反応が少ないものが予防接種として行われています。

 接種後には、副反応の確認のため30分間は病院内で様子を見ます。その後は普段通りの生活をしてください。入浴もできますが、激しい運動や接種部位を強くこすることは避けましょう。

 これまでに予防接種で副反応が出たことがある場合には、あらかじめかかりつけ医に相談してください。

 発熱、嘔吐下痢などがあれば予防接種はできません。他の病気で定期的に病院にかかっている場合には、主治医に予防接種を受けてよいかどうか尋ねておくとよいでしょう。


副反応が話題になりますが、予防接種を受けないリスクを考えて
熊本大学大学院生命科学研究部
小児科学分野
准教授 中村公俊