【専門医が書く 元気!の処方箋】
食事の欧米化に伴い増えてきた逆流性食道炎
最近よく聞くようになった逆流性食道炎。文字のイメージで分かったような気になりますが、実際にはよく知らない人が多いのではないでしょうか。 今回は、逆流性食道炎についてお伝えします。 |
はじめに |
生活環境や食習慣の変化に伴って、年齢を問わず、胃酸分泌が盛んな日本人が増えています。 |
逆流性食道炎とは |
【図1】食道炎の原因
●「胃食道逆流症」と「逆流性食道炎」 |
【主な症状】胸やけ、呑酸 心筋梗塞や喘息と区別が必要なことも |
「みぞおちのあたりから胸の下の方にかけて熱くなるような不快感」「胸がひりひりとしみる」「胸のあたりが重苦しい」「胸がなんとも嫌な感じ」「酸っぱいものが込み上げる」「ものを飲み込むとき、つかえる感じがある」「食べすぎたときや脂っこい食事をしたときに不快感がある」などの症状が、「胃食道逆流症」の主症状と言われています。 |
【診断】内視鏡検査や酸分泌抑制薬テストなどで |
【図2】内視鏡所見
正しく診断するためには、内視鏡検査、レントゲン(バリウム造影による)検査があります。食道の粘膜傷害を直接観察できるのは内視鏡検査のみです(図2)。他に食道内pHモニタリング検査、食道内圧検査がありますが、これらは専門的な検査であり一般的には行われていません。 |
【治療法】生活習慣の改善と内服薬が重要 |
胃酸逆流症状に対する治療法は、薬による治療と手術による治療法がありますが、ほとんどは薬による治療で症状が改善します。ただし胸やけを起こさないためには、毎日の生活にも以下の注意が必要です。 |
【メモ1】 |
●バレット食道 |
話を聞いたのは |
服部胃腸科
櫻井宏一 理事長・院長 医学博士 ・日本消化器内視鏡学会指導医・ 専門医 ・日本消化器病学会専門医 ・日本消化管学会認定医 ・日本内科学会認定医 ・日本肝臓学会専門医 ・日本産業医認定医 |