熊本大学医学部附属病院
画像診断・治療科准教授
北島 美香
病院に行って検査といえば、血液検査以外にX線検査、超音波、CT、MRI検査などを思い浮かべる方が多いと思います。これらは体の内部を画像として映し出す検査です。その画像を評価し、診断を行うのが私を含めた画像診断医の仕事です。
すべての病気が画像で描出できるまでには至っていませんが、画像診断機器の進歩は著しく、小さな病巣の病気でもより早期に、また、病巣の状態をより詳細に描出できるようになってきています。
しかし、画像のみで患者さまの病気をすべて診断できるわけではありません。各科の医師の診察情報やその他の検査情報、これまでの経過などが画像診断には非常に重要で、各科の医師とのコミュニケーションが欠かせません。
とはいっても、画像診断医は、コンピューターで画像を見るという作業が仕事の中心です。朝から晩までコンピューターで画像を見ていると、眼精疲労、頭痛、肩こり、腱鞘炎といった、他科の医師にはあまりみられない症状が現れることがあります。
私もこのような症状に近年悩まされ、何かよい対処法はないかと思って始めたのが、週末や休日のジョギングです。長距離マラソンや速くなることを目指しているわけではありません。天気の良い休日に頭をからっぽにしてのんびりと自然の中を走っていると、体が軽くなり、頭がすっきりとして、気分的にも落ち着いてきます。
元来スポーツが苦手な私ですが、マイペースでやれるジョギングがとても気に入っています。今後もジョギングを続け、体と心のコンディションを整えて仕事にのぞみたいと思います。 |