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「あれんじ」 2013年6月1日号

【ママの心配・不安に応える 子育て応援クリニック】
子どもの歯ぎしり

かわいいわが子が歯ぎしり…。びっくりしてしまうし、心配になりますね。今回は、「子どもの歯ぎしり」についてお伝えします。

あまり心配ない乳歯の時期の歯ぎしり

 子どもの歯には、生後6カ月〜3歳半ごろに生えてくる乳歯と、6歳ごろから後に生え替わる永久歯とがあります。乳歯が生えている時期は、歯ぎしりがみられることが多いようです。その時期の歯ぎしりには、歯が生える場所を決めたり、かみ合わせを調節したりする役割があるといわれています。
 ですから、乳歯の時期、つまり6歳ごろまでの歯ぎしりは、成長に必要なものだと考え、様子を見ることがほとんどです。顎の力もそれほど強くなく乳歯も生え替わってしまうので、痛みもなく、歯がすり減る心配もないようです。眠っているときに歯ぎしりをしていても、起こす必要はありません。


永久歯に生え替わった後は対策が必要なことも

 ところが、永久歯に生え替わった後で歯ぎしりが続くと、歯が次第にすり減ってしまう心配や、顎の痛みがひどくなる心配があります。
 眠っているとき以外でも、常に歯を食いしばっている状態であれば、顎の力を抜く練習をする、マウスピースをはめる、などの対策が必要になることもあります。
 乳歯から永久歯に生え替わってからも歯ぎしりが続いて、永久歯がすり減って見える、顎の痛みや頭痛がある、などの症状があれば、かかりつけ医や小児歯科医に相談してみてください。


熊本大学医学部附属病院
小児科
講師 中村公俊

永久歯の生え替わり時期や生え替わった後など、注意してあげてください。