すぱいすのページ

トップページすぱいすのページ「あれんじ」 2010年6月19日号 > 梅の造花”華やかに 江戸時代から続く地蔵祭り

「あれんじ」 2010年6月19日号

【見る・知る・感じる 熊本まつり探訪】
梅の造花”華やかに 江戸時代から続く地蔵祭り

8月23日(月)、24日(火)
開催場所:大津町役場周辺

九州自動車道熊本I・Cから
車で約20分
JR肥後大津駅下車徒歩約3分
【問い合わせ先】
大津町商工会
(大津地蔵祭り実行委員会)
☎096-293-3421

子どもたちの無病息災を祈願

 菊池郡大津町で、子どもたちの無病息災を願い、毎年8月23日、24日に行われる「大津地蔵祭り」。この祭りは、1850年(嘉永2年)から続いている祭りで、水害・災害・疫病で亡くなった子どもたちの霊を慰めるためにお地蔵様をまつり、お供え物をしたことが始まりと言われています。
 当時は、お地蔵様に生花や造花などをお供えしていたようですが、夏場は出回る生花が少ないため、次第に造花だけをお供えするようになったそうです。


殿様の目にとまった“梅の造花”

 江戸時代は参勤交代の宿場町として栄えていた同町。精巧に作りあげられた「梅の造花」が、祭りの際に通りかかったお殿様の目にとまり、上京の際のお土産にされたという話もあります。
 この梅の造花を作る技術は、肥後大津民芸として受け継がれています。幹と枝の部分は樹木を、花びらには通草紙(つうそうし)と呼ばれる紙を使用。精巧な梅の造花は祭りの呼び物となり、訪れる人々の目を楽しませてくれます。


山車、夜市に造花。 楽しみいっぱいのファミリーイベント

 2日間にわたり行われる祭りでは、新しい胸当てを付けたお地蔵様がまつられた仮小屋から、お賽銭(さいせん)をねだる子どもたちの声がこだまし、地蔵祭を盛り上げます。メーンストリートでは、梅の造花の展示会や造花づくり教室、子どもたちによる六地蔵をまつった山車のパレード、夜市なども開かれます。家族みんなが、見て、食べて、参加できる、楽しみいっぱいの祭りです。