【専門医が書く 元気!の処方箋】
「自宅で療養したい」という思いに応える 在宅緩和ケア
痛みや苦しみをできる限り取り除き、自宅で尊厳のある生活を送るためのケアを提供する在宅緩和ケア。がんの患者さんを対象としたイメージが強いですが、それ以外にも広がりを見せているといいます。 今回は、在宅緩和ケアの現状や展望についてお伝えします。 |
緩和ケアとは |
「家に帰りたい」と願う入院中のがんの方は多くおられます。その思いにどのように応じたらよいのか悩む家族もたくさんおられることでしょう。 |
在宅緩和ケアとは |
在宅緩和ケアについて考えるとき、それを2つのテーマに分けることが望ましいと思います。一つは今現在の生活や希望を支えるあり方であり、二つ目はまだ先のこととしても、人生の最期をどこで迎えるかに関するものです。 |
がんの在宅緩和ケア |
利用するには |
◎往診や訪問看護などの相談を |
医療者の訪問回数 |
◎患者や家族の希望と医療者の判断で |
外来化学療法の支援 |
◎併用が可能な時期がある |
気になる医療費 |
◎上限額は1万2000円 |
緩和ケア病棟の新指針とその活用 |
◎精神的な援助や介護休暇の支援なども |
おわりに |
在宅医療は、自分の願う療養のあり方や生き方を自ら選択することから始まります。実際の経過の中では、希望する療養の場所が途中で変わることは自然なことです。 |
今回執筆いただいたのは |
熊本ホームケアクリニック
井田 栄一 院長 「緩和ケアの専門医療施設として心の声を聴きながら『地域と時代の要請』に応える」を基本理念に、2005年10月 熊本ホームケアクリニック(無床)を開設。熊本緩和ケア情報センターを併設。 ・日本緩和医療学会(暫定指導医) ・日本癌治療学会 (会員) |