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「あれんじ」 2013年3月2日号

【ママの心配・不安に応える 子育て応援クリニック】
停留精巣(ていりゅうせいそう)

男の子の赤ちゃんの場合、ママには分からないことも多いもの。今回は、停留精巣についてお伝えします。

停留精巣とは

 精巣は胎児期に下腹部で作られ、出生前までに陰嚢(いんのう)の中へと移動してきます。精巣が正常に移動してくる途中で止まって陰嚢内に降りていない状態を、停留精巣と呼びます。


自然に治ることも多い

 停留精巣は新生児の約5%に見られます。しかし生まれた後に下降して、自然に治ることが少なくありません。生後3カ月の子どもでは、停留精巣の割合は約1%に減ります。
 早期産や低出生体重児では、停留精巣が起こりやすいことが分かっています。両側の停留精巣が見られる場合には、性別の確認のための検査を行うこともあります。


不妊症や精巣腫瘍の原因に

 停留精巣をそのままにしておくと、不妊症や精巣腫瘍(しゅよう)の原因になります。片方だけの停留精巣でも、治療しなければ不妊症の割合が高くなります。そして、精巣が下腹部から下降しないまま放置すると、成人になってから性腺芽腫と呼ばれる精巣腫瘍になることがあります。なかには悪性化するものもあるため、治療されていない停留精巣では精巣を取り除くことが必要になるかもしれません。


停留精巣の見つけ方

 陰嚢を触ると反射で精巣が上がってしまうので、お風呂の時などリラックスした状態で陰嚢を触ってみてください。枝豆くらいの大きさの精巣が両側にあれば異常ありません。もし停留精巣があっても自然に治ることが多いため、まず経過をみます。生後6カ月を過ぎても停留精巣が続く場合は、1歳ごろを目安に精巣を陰嚢内に下げて固定する手術を行うことがあります。
 生後3カ月まで待っても陰嚢内に精巣を触れない場合には、かかりつけ医や健診の担当医に相談してみてください。


熊本大学医学部附属病院
小児科
講師 中村公俊

気になること、分からないことは健診時などに聞いてみましょう。