【専門医が書く 元気!の処方箋】
「日本糖尿病学会」の熊本開催を機に 糖尿病への関心と対策を
患者が急増し、もはや国民病という状況になった糖尿病。その原因として、生活習慣の急速な欧米化による脂質摂取量の増加や運動不足が指摘されています。今回は、熊本県における糖尿病の現状と、食生活の改善のために開発されたブルーサークルメニューなどを紹介します。 |
熊本県の糖尿病の現状 |
【図1】
熊本県における糖代謝異常の推定患者数(20歳以上) 糖尿病は増加の一途をたどっており、平成19年度調査では20歳以上の日本人の約10%、およそ890万人がり患していると報告されています。糖尿病やその合併症である網膜症、腎症、神経障害、心筋梗塞、脳血管障害は、患者さんの生活の質を大きく損なうばかりか、医療経済の面からも大きな問題です。 |
【図2】
健診データに関するレーダーチャート |
熊本県における食環境の改善を目指して ―『ブルーサークルメニュー』の開発― |
【図3】
糖尿病対策のシンボルマーク『ブルーサークル』 社会生活が大きく変化した結果、外食する機会が増え、美食を扱ったグルメ番組やグルメ情報誌が社会に氾濫しています。「おいしいものを満足するまで食べたい」という欲求は、私たちみんなが持っています。 |
【図4】
ブルーサークルメニューのロゴ |
【図5】
ブルーサークルメニューの一例 (zテル日航熊本「弁慶」のランチ『健美膳』) 海藻やコンニャク、きのこなど不足しがちなミネラル、食物繊維を含む食材を取り入れている。また、それによってカロリーが減ったため、県産牛や鯛などの食材も使うことが可能に。フルーツを中心としたデザートは、血糖上昇に影響のない甘味料を使用している。総エネルギー545kcal(お一人様2,800円(税金・サービス料込))※写真はイメージです |
熊本県糖尿病医療スタッフ養成支援事業のホームページ
http://kumamoto-dmstaff.org/bcm/ |
5月、熊本市で第56回日本糖尿病学会年次学術集会開催 |
熊本出身の画家 葉祥明氏書き下ろしの学会ポスター
平成25年5月16日(木)〜18日(土)の3日間、熊本市の熊本城を中心としたエリアにおいて「糖尿病学の進化と絆」をメーンテーマに、「第56回日本糖尿病学会年次学術集会(会長:荒木栄一)」を開催します。 |
糖尿病啓発電車ブルーサークル・くまモン号 |
糖尿病啓発市電
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熊本大学大学院
生命科学研究部代謝内科学分野 荒木栄一教授 |
熊本大学医学部附属病院
代謝内分泌内科 本島寛之助教 |