肥後医育塾公開セミナー

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平成20年度 第2回公開セミナー 「呼吸器・循環器疾患の予防とリハビリ」

司会・講師

【司会】
肥後医育振興会常任理事・熊本大学大学院医学薬学研究部分子病理学分野教授
山本 哲郎

    【司会】
    肥後医育振興会常任理事・熊本大学大学院医学薬学研究部分子病理学分野教授
    山本 哲郎

【座長・講師】
熊本大学大学院医学薬学研究部呼吸器病態学分野教授
興梠 博次

演題:禁煙による呼吸器疾患(タバコ肺、肺ガンなど)の予防
    【座長・講師】
    熊本大学大学院医学薬学研究部呼吸器病態学分野教授
    興梠 博次

    演題:禁煙による呼吸器疾患(タバコ肺、肺ガンなど)の予防
【座長・講師】
熊本大学医学部附属病院循環器内科准教授
角田 等

演題:@心臓・血管の病気を予防するためには  A禁煙による循環器疾患の予防
    【座長・講師】
    熊本大学医学部附属病院循環器内科准教授
    角田 等

    演題:@心臓・血管の病気を予防するためには  A禁煙による循環器疾患の予防
【講師】
熊本大学医学部附属病院循環器内科講師
掃本 誠治

演題:心筋梗塞・狭心症とはどんな病気か〜予防と治療〜
    【講師】
    熊本大学医学部附属病院循環器内科講師
    掃本 誠治

    演題:心筋梗塞・狭心症とはどんな病気か〜予防と治療〜
【講師】
健康保険人吉総合病院循環器科部長
岡 秀樹

演題:慢性心不全とはどんな病気か〜予防と治療〜
    【講師】
    健康保険人吉総合病院循環器科部長
    岡 秀樹

    演題:慢性心不全とはどんな病気か〜予防と治療〜
【講師】
熊本中央病院呼吸器科医長
平田 奈穂美

演題:慢性呼吸器疾患(ぜんそく、タバコ肺など)の治療とリハビリ
    【講師】
    熊本中央病院呼吸器科医長
    平田 奈穂美

    演題:慢性呼吸器疾患(ぜんそく、タバコ肺など)の治療とリハビリ
【講師】
江南病院診療部長兼呼吸器内科部長
内藤 博道

演題:慢性呼吸器疾患のリハビリの実際と意義
    【講師】
    江南病院診療部長兼呼吸器内科部長
    内藤 博道

    演題:慢性呼吸器疾患のリハビリの実際と意義

セミナーの内容

  第35回肥後医育塾公開セミナー「呼吸器疾患・循環器疾患の予防とリハビリ」が11月8日、熊本市水前寺公園の熊本テルサで、約500人が参加して開かれた。主催は(財)肥後医育振興会、(財)化学及血清療法研究所、熊日。後援は熊本県、熊本市、県医師会、熊本大学。
 肥後医育振興会常任理事で熊本大学大学院医学薬学研究部の山本哲郎教授が司会、同研究部の興梠博次教授と同大病院循環器内科の角田等准教授が座長を務め、動脈硬化や心筋梗塞(こうそく)、ぜんそく、タバコ肺などの治療、禁煙をはじめとする予防やリハビリについて、興梠、角田両氏を加えた専門医6人が講演した。
 「Q&Aコーナー」は、循環器疾患と呼吸器疾患をテーマに進められ、薬の服用や体調維持の方法など、さまざまな観点から理解を深めた。要旨を紹介する。

第35回肥後医育塾公開セミナー「呼吸器疾患・循環器疾患の予防とリハビリ」の会場。約500人の参加者が専門医6人の講演に熱心に耳を傾けた

Q&Aコーナー

Q 2、3年前に胸が苦しくなり検査を受けましたが、狭心症とは診断されませんでした。現在、コレステロールの薬と高血圧の薬を1日に1錠ずつ、2年間飲んでいます。これからも飲み続けるべきですか。(68歳女性)
A 薬をやめてコレステロール値や血圧が高くなることを考えると、動脈硬化がさらに進み、ひどい狭心症や心筋梗塞が起こることも考えられます。副作用を心配されてのことと思いますが、飲み続ける利益と不利益、飲まない方の利益、不利益を担当医師と相談されることが重要です。決して自分の判断で中止しないでください。

Q「血液が固まらない薬は慎重に服用した方が良い」と聞いたことがありますが、服用のデメリットも教えてください。(65歳男性)
A 血液をサラサラにする薬は、アスピリンに代表される抗血しょう板薬と、作用が異なる「ワルファリン」という薬がありますが、納豆と相性が悪いワルファリンの場合、心臓にできた血栓が頭に流れ、脳梗塞になるのを防ぐため服用します。この薬のデメリットは血をサラサラにすることで、高い頻度ではないですが、出血の可能性があります。担当医師の説明に納得した上で服用されるのが最善だと思います。

Q週2回、体力維持のため水泳をしています。「メプチンエアー」を週1回、10分程度吸入すると割と楽に泳げますが、使用は続けても良いですか。(57歳女性)
A メプチンエアーは気管支を拡張させる、ぜんそくの発作止めの薬です。もし、使わずに泳ぐと症状が出やすいのなら、予防的に吸入するのも良い方法ではあります。ただステロイドの吸入などで、ぜんそくをコントロールしておけば、十分かつ安全に運動ができるのではないかと思います。

Q「ダーゼン」「ムコダイン」など、たんが楽に出る薬を5年間飲んでいますが、今後も飲み続けるべきですか。1日1回、体をさすって、たんを出していますが、それで良いですか。
A 今の薬の効果に疑問があれば、薬の変更や、ほかの薬の併用も可能です。自宅用の吸入器に薬を混ぜて使う方法もあります。部屋が乾燥すると、たんの切れが悪くなるので、湿度計を使い、最低でも50%以上の湿度に調整してください。体をさすって、たんを出すやり方は、正式に習われたことがなければ病院に来られて、一度専門の理学療法士に指導を受けた方が良いと思います。