ニュース

トップページ肥後医育塾公開セミナー > 平成27年度 第3回公開セミナー「職場のメンタルヘルス」

平成27年度 第3回公開セミナー「職場のメンタルヘルス」

司会・講師


熊本大学名誉教授 医療法人桜十字病院総院長
西 勝英
主催者
肥後医育振興会 理事長
【司会】
熊本大学大学院生命科学研究部 小児科学分野教授
遠藤 文夫
肥後医育振興会 常任理事
【座長】
NPO法人熊本高齢社会活性化研究センター長
二塚 信
熊本大学名誉教授
【講師】
熊本大学医学部附属病院神経精神科 講師
藤瀬 昇

演題:≪講演@≫メンタルヘルスの不調について
【講師】
産業医科大学産業生態科学研究所 産業保健経営学教授
森 晃爾

演題:≪講演A≫ストレスチェック時代の職場のメンタルヘルス対策
【講師】
パナソニックプレシジョンデバイス株式会社 保健師
尾池 千賀子

演題:≪講演B≫メンタルヘルス不調、予防と職場復帰支援の実際
【体験発表】
熊本市こころの健康センター 社会復帰支援ピアサポーター
杉野 みどり

演題:疾患と共に歩むこと 〜私のストレスケア〜

セミナーの内容

  第57回肥後医育塾公開セミナーが2月27日、熊本市中央区のホテル熊本テルサであり、約250人が聴講した。肥後医育塾実行委員会(公益財団法人肥後医育振興会、熊本日日新聞社ほか)主催。
 開催にあたり、同振興会の西勝英理事長があいさつ。遠藤文夫常任理事が司会、熊本大学名誉教授の二塚信氏が座長を務めた。二塚氏は「職場のメンタルヘルスは今後ますます重要になる。講演をヒントにぜひ取り入れてほしい」と呼びかけた。講演では、3人の講師がそれぞれ専門の立場からメンタルヘルスの実情と対策の必要性を訴えたほか、メンタルヘルスの不調から職場復帰を果たした体験者の発表も行われた。

ホテル熊本テルサ(熊本市中央区)で開かれた肥後医育塾の公開セミナー。約250人が訪れ、体験発表や各講演に熱心に耳を傾けた
≪講演@≫図
≪講演A≫図
≪講演B≫図

Q&Aコーナー あなたの質問にお答えします

うつ病で7年間、通院していて、西洋医学から漢方への転換を考えています。治療法に大きな違いがありますか。
藤瀬 西洋医学は病気の解明を得意とし、その原因を改善または取り除くため、手術や薬などによる治療を行います。一方、漢方には自己治癒力を大切にする考え方があり、原因が十分に分かっていない症状にもアプローチします。両者は決して対立するものではなく、メンタルヘルス不調に対し、西洋医学でも自己治癒力を活性化させるリラクセーション療法などを行っています。

ストレスチェック導入で、劣悪な職場の改善も可能ですか。
森 健康診断と同様、結果をどう使うかが大切です。社内に職場改善への機運が出てきて、取り組みの優先順位づけができる点に効果が期待できますが、導入の意味を会社のみんなが理解して改善を目指すことが前提条件です。

職場で阻害されているように感じ、人間関係がうまくいっていません。改善のヒントを。
尾池 まずは会社の人事などの相談窓口、上司、会社の相談できる人に話すことです。保健所や勤労者の心の相談窓口もあります。かなり疲弊していると思われる場合は、心療内科や精神科の受診をお勧めします。

管理職に昇進しました。職場のメンタルヘルスの面でどう対処すればよいでしょうか。
尾池 まずは部下の話をよく聴くようにし、自分で手に負えないと思われることは、産業医などの産業保健スタッフにつなげてください。

少し無理すると気分が落ち込み、つらくなります。休日の良い過ごし方はありますか。
藤瀬 落ち込むなどの症状が比較的最近からなら、まずは休養が大事です。興味や喜びを感じない状態が長く続いているのであれば、息抜きを優先せず、規則正しい生活を心掛けるとよいでしょう。

消防士として20年以上働いています。24時間体制の勤務の中でストレス解消法はありますか。
森 深夜交替勤務などは人間の生理に反していますので、生理に少しでも近づける工夫が大事でしょう。例えば、深夜に1時間半ほどの仮眠を取る、深夜勤務を終えた朝は強い光を浴びないようサングラスをかける、などですね。また、午後眠るより、朝すぐに寝た方がいいといわれます。それから、休日の呼び出しについては、よっぽどのことがあった場合に限られるのか、すぐ出動しなければならないのかによって、睡眠の質がかなり違います。呼び出しの優先順位づくりなど、職場の細かい配慮も重要でしょう。