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平成26年度 第1回公開セミナー「生活習慣から消化器の病気を考えてみよう」

司会・講師

【司会】
肥後医育振興会常任理事 熊本大学大学院生命科学研究部小児科学分野 教授
遠藤 文夫

【座長】
熊本大学大学院生命科学研究部消化器内科学分野 教授
佐々木 裕

【講師】
熊本大学医学部附属病院消化器内科 助教
庄野 孝

演題:講演(1) 生活習慣からおきる食道の病気〜逆流性食道炎と食道がん〜
【講師】
熊本大学医学部附属病院消化器内科 特任助教
階子(はしご) 俊平氏

演題:講演(2) 飲酒からの膵(すい)炎、そして膵がん
【講師】
熊本大学大学院生命科学研究部消化器内科学分野 助教
渡邊 丈久

演題:講演(3) 意外と怖いぞ、脂肪肝
【講師】
熊本大学大学院生命科学研究部消化器内科学分野 助教
直江 秀昭

演題:講演(4) 健康にとって大事な腸内細菌
【講師】
熊本中央病院栄養科 科長
村岡 まき子

演題:講演(5) 食事・栄養面の生活習慣

セミナーの内容

  第52回肥後医育塾公開セミナー「生活習慣から消化器の病気を考えてみよう」が7月6日、熊本市中央区のホテル熊本テルサであり、約350人が聴講した。公益財団法人肥後医育振興会、一般財団法人化学及血清療法研究所、熊本日日新聞社主催。
 肥後医育振興会常任理事の遠藤文夫氏が司会、熊本大学大学院生命科学研究部の佐々木裕教授が座長を務めた。佐々木教授は冒頭、「消化器には数多くの臓器が含まれ、その病気も多岐にわたります。生活習慣との関係も大変深く、講演が健康な生活を送るための考える場になれば」とあいさつ。5人の講師がそれぞれ専門の立場から、病気の早期発見や生活習慣改善の大切さを訴えた。

約350人が参加した第52回肥後医育塾セミナー=熊本市中央区のホテル熊本テルサ
講演の後は「Q&A」コーナーも設けられ、各講師が来場者からの質問に答えた(写真は会場)

【Q】&【A】コーナー

10年以上前から逆流性食道炎です。夜中に、胸やのどが焼けるような不快な症状が続いていますが、薬が効きません。将来、がんになる心配はないでしょうか。(63歳女性)
庄野 薬が無効の場合はアレルギー、鼻、喉、心臓などの病気の可能性もあるので、専門医の受診をお勧めします。逆流性食道炎が食道がん(食道腺がん)の原因になることが、ごくまれにあります。定期的に内視鏡検査を受けることをお勧めします。

毎日晩酌しますが、血液検査は正常です。膵炎や膵がんのリスクはありますか。(75歳男性)
階子 自覚症状がなく、血液検査で異常がなくても、慢性膵炎や膵がんであるケースがあります。画像検査を受けていただき、お酒を飲まない日をつくることも大事です。

2カ月前に急性膵炎で入院しました。飲酒や喫煙習慣はありません。再発の恐れはありますか。(72歳女性)
階子 膵炎の原因によります。女性の膵炎原因の1位は胆石、2位は原因不明、3位は飲酒です。原因不明の中には、通常の検査で分からない小さな胆石が原因の場合もあるため、超音波内視鏡検査をお勧めします。

慢性膵炎と診断されました。がんになる可能性がありますか。
階子 慢性膵炎から膵がんを発症するケースは約4%ですが、健康な人と比べると約13倍も膵がんになりやすいので、定期的に検査を受けてください。

脂肪肝は食事療法だけで改善できますか。(75歳男性)
渡邊 食事療法で摂取カロリーを制限し、運動療法でカロリーの消費を促す方法の組み合わせが現実的です。目標を持って体重を減らすことをお勧めします。

健診で大腸内視鏡検査を受ける場合、事前の下剤で腸内細菌がダメージを受けませんか。(71歳男性)
直江 検査前の腸管洗浄剤で、腸内細菌はかなり洗い流されると思います。ただ、検査後の食事によって腸内細菌叢は元に戻るはずです。ヨーグルトなどの発酵食品を食べれば、より早い腸内細菌叢の回復が見込めると思います。

「腹八分に病なし」といわれます。(79歳男性)
村岡 一般的にはそれでいいと思います。ただ最近は、量が少なくても高カロリーの食品はたくさんありますし、腹八分目の感覚も人それぞれに違います。低エネルギーの野菜などを増やし、ゆっくりかんで食べると満腹感が得られます。