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2009年 「まいらいふ」2月号

夜中、暗い台所で食べあさっていた大学1年の娘にどう接すれば?

今回のご相談 46歳 母

大学1年生の娘は、ほっそりとした体形で背が高く、私たち夫婦の自慢の子です。夏休みぐらいからさらにスリムになった気がしていましたが、「そういう年ごろ」と、あまり気にも留めていませんでした。ところがある夜、暗い台所で冷蔵庫から食べものを取り出して食べあさっている娘の姿を見、あまりにびっくりし、「何をしているの 」と、大きな声を出してしまいました。娘はワァ〜ッと泣き出し部屋に戻り、それ以来、私とは目も合わせず、何を聞いても答えてくれません。どのように接すればいいのでしょうか?


取り戻してあげたい 食べることへの安心感。詮索(せんさく)せず、自然に接して
臨床心理士
植村照子
向陽台病院
リハビリテーション部長
熊本県スクールカウンセラー

 自慢の娘さんの思いもよらぬ場面を目にし、お母さまもショックでしたね。娘さんもそんな姿を見られたことで、みじめな気持ちに陥っていらっしゃることでしょう。お話から察すると、過食嘔吐が始まっているのかもしれません。娘さん本人が「自分の身に何が起きているのか、どうしたらいいのか、分からない」と、混乱されていると思います。  もともと細身の娘さんにダイエットする必要はないので、過食嘔吐は意外に感じられるかもしれません。しかし、スタイル維持のために食べ物を制限しているうちに、空腹も満腹も感じにくくなり、あるとき猛然と食べる、ということが起こることがあります。そうして「普通に食べる」ということが分からなくなることもあるようです。  何かきっかけがあったのかもしれませんが、その原因を探ることはせず、狂った食生活のリズムを自然に戻すことを考えましょう。食べることは、日常の基本であり、本来、安心を生むもの。「何を、どれだけ食べたか」など詮索せず、一緒に食卓を囲むことで、食べることに安心感を取り戻してあげたいですね。  大きな挫折感の中にいる娘さんは、今はかたくなかもしれません。しかし、生活の中で「大丈夫だよ」「いつでも相談していいんだよ」というご家族のメッセージが届けば、一時的な過食嘔吐で終わることもあります。また、本人から相談してくるようになるかもしれません。今は、自然に接することが一番です。