医療解説 「肥後医育塾公開セミナー」および「まいらいふのページ」にも医療情報を掲載しておりますのでご参照くださいませ。

トップページ医療解説 > 子どもの鼻づまり
医療解説

子どもの鼻づまり

熊本大学医学部附属病院小児科 仲里 仁史

 私たちは、かぜをひくとよく鼻づまりをおこします。赤ちゃんですと軽度の鼻づまりでも、哺乳の障害、不機嫌、いびき、睡眠時無呼吸による睡眠障害、ひどい時は呼吸困難をおこします。
 鼻づまりは、主にウイルス感染症(風邪など)の際、水様性の鼻水と鼻粘膜の腫れによりおこります。細菌感染が加わると鼻水は膿性(黄色)になります。また、乳児は鼻腔が狭いので、鼻の入り口の毛のう炎や湿疹による痂皮でも、鼻づまりがおこります。家庭でできる鼻づまりの対処法は、1)鼻水の除去と2)鼻粘膜の腫れの軽減です。

<鼻水除去>
 まずは鼻水の粘稠度(ねばっこさ)を下げることが重要です。加湿器などで部屋の湿度を50〜70%に保ちます。鼻水をとるには、まず、口で直接吸ってみます。うまく吸えない場合、乳幼児用鼻汁吸引器などを使うのが有効です。最近は安価で小型化された家庭用鼻吸い器も市販されています。呼吸に合わせてゆっくり吸引すると、子どもから嫌がられずにできます。また、反対側の鼻をおさえ鼻腔を閉鎖したほうが、鼻水がよくとれます。鼻の入り口の痂皮は濡らした綿棒やスポイドで水を垂らし、痂皮を湿らせたあと吸い取ります。入浴後の吸引も有効です。

<鼻粘膜の腫れの軽減>
 鼻粘膜は寒く冷たいと腫れてきます。一方、暖かくなると血流が改善し鼻粘膜の腫れは軽くなります。従って、鼻粘膜を加温することが大切です。加温の方法としては鼻の根元を温タオルで温めたり、部屋の温度を調節したりすることです。また、入浴も加温加湿の両面で有効です。

 鼻づまりの対処法は以上の2点を中心に行なうとよいのですが、点鼻薬を併用すると鼻づまりはさらに軽減できます。
 子どものアレルギー性鼻炎は最近増加傾向にあり、鼻づまりの一因となっています。鼻づまりの予防として、こまめな掃除によるダニの除去や家屋内禁煙による間接喫煙の防止など、家庭環境の改善も大切です。
 なお、鼻づまりの原因として、これらの他に、鼻腔の形態的な異常(奇形)やアデノイドの肥大、稀に腫瘍などもありますので、鼻づまりがつづく時やひどくなる時は、一度医師に診てもらいましょう。