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「あれんじ」 2018年2月3日号

【慈愛の心 医心伝心】
【第67回】医療を支える人を支えたい

女性医療従事者によるリレーエッセー【第67回】

【第67回】医療を支える人を支えたい
社会福祉法人 恩賜財団
済生会熊本病院
職員健康管理室

臨床心理士
コ田 菜穂子

 昨秋出産し、育児休業休暇を夫と半年ずつ取得した。バトンタッチし復職する時は、子どもと離れる寂しさと、仕事に戻れるという安心感があった。

 いざ復職してみると、思うように頭も体もついていけない日々だった。何かにつけクヨクヨし、人をうらやみ、一周回って「これでいいのだ」と開き直ることの繰り返し。夜は寝ないと翌日持たないので、悩みを持ち越さないで済んだのが救いだった。

 気持ちの忙しさは、復職に関することだけではない。保育園探しにまつわるあれこれや産後の体の大変さ…。「そんなの聞いてないよ…」とこぼしても始まらない。相談窓口が数多くあるのを知ったのも産後、そういったさまざまな出来事に遭遇してからだった。いろいろなサービスを使わせていただき、ちょっとずつ疑問や疲れがほぐれた。

 「欲張らなくてもいい、できることを」と思えるようになったのは最近のこと。それまでは「あれもできていない、これもできていない」と夫に当たるありさま。まだそういう傾向は多少あるが、周囲の人に話を聞いてもらうことで肩の力も抜けつつある。子どもの成長も心の支えになっている。

 医療従事者も一人の人間であり、それぞれに人生がある。しかし、仕事をしている姿からは、なかなかその人生は見え難い。私は現在、医療従事者をサポートする部署の一人として、スタッフの話に耳を傾ける機会をいただいている。医療を支える人の力になりたいと思う。