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「あれんじ」 2017年2月4日号

【【元気!の処方箋】】
いつ起きる?何度も起きる?あなたの「めまい」の正体は?

 天井がぐるぐる回ることもあれば、体がふわっとした感じになってふらつくなど、めまいといっても、さまざまな症状があります。また、吐き気など他の症状を伴うことが多いため、収まっても不安が残るという人もいるようです。

 そこで今回は、めまいの症状と、それを起こす疾患についてお伝えします。
(取材・文=坂本ミオ)

【はじめに】

「いつ起きる?」「継続時間は?」「他の症状は?」をまず確認

 めまいの症状には、「ぐるぐる目が回る」回転性のめまいや、「ふわふわふらつく」浮動性のめまい、立ち上がったときなどに「くらっとする」めまいなどがあります。

 その症状もさまざまですが、加えて以下のことが、めまいの原因となっている病気を鑑別する際に大事です。

@ どういう体位、タイミングで起きるか?
じっとしていても起こるのか、体位(姿勢)を変えた際に起きるのか。

A その症状がどれくらい続くか?
1分ほどでめまい自体は収まるか、数時間、数日と長く続くのか。

B めまいに伴う別の症状があるか?
吐き気や嘔吐、耳が詰まったような感覚、聞こえづらさ、しびれ、力が入らない、物が二重に見える、ろれつが回らない、頭が痛い、などの症状を伴っているか。

 これらをしっかり医師に伝えましょう。めまいとともに、しびれ、手足に力が入らない、物が二重に見える、ろれつが回らない、頭が割れるように痛い、といった神経症状がある場合は、脳の病気の危険性が高いので、すぐに救急病院を受診しましょう。


【「めまい」を起こす耳鼻科の疾患】

同じめまいでも異なる病気、異なる治療

 ここでは、めまいが起きる耳鼻科の主な疾患の「良性発作性頭位性めまい」「メニエール病」「前庭神経炎」について、どのようなとき(体位・タイミング)に起きるかに分けて説明します(表1)。


【表1】めまいを起こす耳鼻科の主な疾患 ※ 症状は典型的なものです。


【図1】内耳の構造


【「めまい」の治療で気をつけたいこと】

「良性発作性頭位性めまい」の場合 改善には「体や頭を動かす」が大事

 めまいを訴える方で最も多いのは、良性発作性頭位性めまいです。この改善には、体や頭を動かすことが大事です。

 もちろん吐き気が強いときや嘔吐があるときは別ですが、じっとしていては原因となる耳石のかけらが動かないので、改善しません。一番悪いのは、めまいがするからと、じっと寝たまま動かないことです。

 良性発作性頭位性めまいでは、薬によって症状緩和はできても根本治療はできません。一方、メニエール病は薬による治療が効果を発揮します。聴力障害を残さない、あるいは小さく
するためにも、早期治療が望まれます。

 どういうめまいであっても、症状が徐々に重くなるようなら、病院に行きましょう。何科を受診すべきか迷う場合は、まず耳鼻科を受診するといいでしょう。


【終わりに】

ストレスや不安が関係することも。心身ともに快適な生活を

 突然起こるめまいに予防法はないようにも思いますが、やはり基本は〈規則正しい生活〉〈適度な運動〉〈ストレスや疲れをためない〉ことです。

 「治療しても今ひとつ症状が抜けない」という場合、ストレスや不安感が関係しているということも考えられます。

 生活習慣や気掛かりなことなどを見直し改善することは、すべての病気の予防につながります。


話を聞いたのは
熊本大学医学部附属病院
耳鼻咽喉科・頭頸部外科
蓑田 涼生(みのだりょうせい) 准教授  
中耳手術、人工内耳手術、頭頸部腫瘍(遊離皮弁を用いた機能再建)、頭蓋底手術、めまいが専門

・日本耳鼻咽喉科学会専門医
・頭頸部がん専門医
・がん治療認定医