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「あれんじ」 2010年8月7日号

【ママの心配・不安に応える 子育て応援クリニック】
ゲームは子どもに影響する?

 家庭用テレビゲーム機、携帯ゲーム機と、多くのゲーム機に囲まれている現代の生活。夏休み期間の子どもたちは、いつもより時間に余裕があるため、ついついゲームに費やす時間が長くなりがちです。今回は、ゲームの子どもへの影響をお伝えします。

Q 暴力性を高めるって本当?

 「スターウォーズ」を見たあと、頭の中でライトセーバーを振り回していた人は少なくないでしょう。ゲームやテレビによって、子どもの暴力性、興奮性や恐怖感などが高まることがあります。低年齢では影響を受けやすく、年齢が高くなると影響されにくくなります。しかしこの影響が長続きすることは少ないようです。親は子どもからゲームの体験を聞き、共感した上で、ゲームと現実の違いを理解させましょう。


Q ゲームと学力の関係は?

 ゲームで遊びすぎることは良くないと、遠く平安時代にも考えられていたようです。源氏物語は、双六(すごろく)に熱中する姫君を思慮が浅いと述べています。ゲームでは、普段できない体験をし、楽しくストレスを発散できます。一方、テレビなどの映像メディアを毎日長時間見た子どもでは、学力や注意力が低下することがあると言われています。この影響が長期にわたるのか、ゲームでも同様なのか、結論は出ていません。


QどれくらいまでならOK?

 ある報告では、就学前の子どもがテレビを見る時間は1日約2時間40分、ゲームで遊ぶ時間は約1時間でした。日本小児科学会の勧告は、テレビなどメディアを見る総時間を1日2時間以内、ゲームは30分以内としています。過剰なゲームやテレビにより、身近な人との関係作りや、運動、睡眠に必要な時間を失ってしまうことも心配です。子ども部屋にゲームやテレビを置かないことも勧めています。


熊本大学医学部附属病院
小児科
講師 中村公俊

 ゲームの中の子どもの体験を知っている保護者は少ないようです。内容に関心を持ち感想を伝えながら、時間を決めて楽しく遊ばせてください。