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「あれんじ」 2010年6月5日号

【ママの心配・不安に応える 子育て応援クリニック】
子どもが頭痛を訴えます

 子どもの頭痛は、小児科では比較的よく見られる症状の一つです。ほとんどの場合は発熱、感染などに伴う一時的なものですが、危険な病気の最初の症状であることがあります。また、耳鼻科、眼科、精神科、歯科などの病気に関連するものもあります。

発熱に伴う頭痛

 発熱がある時にはよく頭痛を訴えます。気道の感染症のほか、中耳炎や副鼻腔(びくう)炎などが原因になります。まれに髄膜(ずいまく)炎や脳炎を起こしていることがあり、注意が必要です。発熱を伴う頭痛と同時に嘔吐(おうと)や意識障害などがあるときは、急いで医療機関を受診するサインです。


眼精疲労性頭痛

 通常の目の疲れとは違い、休息の後も回復しない目の疲れを眼精疲労と呼びます。近視、遠視、視野(見える範囲)の異常などが原因で起こります。頭痛、目の痛み、視力障害などが症状です。メガネやコンタクトレンズを使って、眼科で治療することが必要です。


副鼻腔炎に伴う頭痛

 副鼻腔とは顔の骨の中にある空洞(くうどう)で、声の響きを良くします。この副鼻腔で病原菌が増えると、顔の痛み、鼻づまり、膿性(のうせい)鼻汁などとともに頭痛を訴えます。頭部CTやMRIなどの画像検査による診断が必要なこともあります。抗生物質を長めに内服して治療します


片頭痛

 頭の片側にズキズキする痛みが1時間以上続きます。子どもでは両側に起こることがあり、腹痛を伴うこともあります。また、家族に同様の症状があることがあります。日常生活に大きく影響するような片頭痛であれば、内服薬を早めに使って痛みの持続を抑えます。


緊張性頭痛

 週に1回以上、30分以上続く締め付けられるような痛みが特徴です。頭の両側が痛み、我慢できるものから首を動かせないほどの強い痛みまであります。生活習慣が原因となることもあるので、それを改善することで頭痛が軽くなることがあります。


その他の原因による頭痛

 てんかん、脳腫瘍(しゅよう)、頭部外傷、起立性調節障害、う歯(虫歯)などがあります。幼児では訴えが分かりにくいので、頭痛の正確な診断は難しいことがあります。急いで治療が必要な頭痛ではないと分かった後は、診断に時間がかかることも少なくありません。


頭痛でかかりつけ医を受診するとき

@家族に同様の頭痛があるか。A頭痛の頻度(ほぼ毎日〜月に数回など)。B痛みがどれくらい続くのか。Cどこが一番痛むか。D頭痛の状態と程度(ズキズキ、がまんできるなど)。E頭痛に伴って起きる症状。F頭痛に対するこれまでの治療などをまとめておきましょう。


熊本大学医学部附属病院
小児科
講師 中村 公俊

繰り返し頭痛を訴える、頭痛が長く続く、頭痛以外の症状を伴う…などの場合はかかりつけ医に相談しましょう。