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「あれんじ」 2012年8月4日号

【ママの心配・不安に応える 子育て応援クリニック】
子どもの爪の異常

 子どもの爪の異常には、繰り返し起こるものがあります。その時に治療するだけではなく、爪の異常を減らす習慣も考えてみましょう。

巻き爪

 爪の外側の端が皮膚に食い込んでしまったものです。そのために赤く腫れて痛みを伴います。手の指よりも足の指に多く見られます。
 原因として、@靴が合わないために足の指が圧迫されている A足の親指の先が生まれつき外側に曲がっている B爪を切るときに左右の両端を曲線状に切ってしまう などがあります。
 足の大きさに合う靴をはき、爪はできるだけ横にまっすぐに切ると、巻き爪の予防になります。痛みがある場合には、かかりつけ医や皮膚科医に相談してください。


匙状爪(さじじょうつめ)

 生後1〜2年は爪が薄いためにスプーン形にくぼんだ爪になることがあります。手にも足にも起こります。成長すると正常な形に戻ることがほとんどです。まれにスプーン形の異常が遺伝することや、貧血などの病気に関連して起こることがあります。


爪周囲炎

 手や足の爪の横や先端の皮膚が赤く腫れて痛みを伴います。手の場合、指しゃぶりが原因となって繰り返し起こることがあります。痛みが強い場合には切開して膿を出すこともあるので、かかりつけ医や皮膚科医に相談してください。


爪かみ

 乳幼児期に、特定の手の指の爪の先端がギザギザになり、不規則にへこむ部分も見られます。指を使った遊びや興味の対象が増えてくれば自然に見られなくなります。爪周囲炎を起こしているときや、変形が強いときにはかかりつけ医に相談してください。


 爪の異常の多くは手にも足にも起こりますが、意外に気づかれにくいものです。子どもの手足の指のひとつひとつに注意してみてください。